「うつ病になってしまったら退職すべき?うつ病で退職するメリットやデメリットを知っておきたい!」
現代社会でうつ病を患うのは決して珍しいことではなく、辛い状況から逃れるために退職を考えるのは至極当然のことでしょう。
でも、実際に退職したらあとで後悔するかもしれないと不安になりますし、メリットやデメリットも知りたいですよね。
- うつ病で退職した人のリアルな意見が知りたい。
- うつ病で退職するメリットとデメリットは何?
- うつ病で退職して後悔しないためにできることはある?
など、本気で会社を辞めようか悩んでいる人にとっては、気になることがたくさんあるでしょう。
そこで今回は、実際にうつ病で退職した人のリアルな声を紹介していきます。
また、うつ病で退職して発生するメリット・デメリットと、後悔しない辞め方のコツもお話ししていきますのでぜひチェックしてみてください!
この記事のまとめ
- 実際にうつ病で退職したケースでは、手順を踏んで辞めた人は大抵満足している。
- うつ病で退職する大きなメリットは、しっかりと休息がとれて心身共に致命傷を負うのを避けられる点
- 退職するとストレスの原因から離れられることや、時間を確保し治療に集中できる点もメリット
- 一方で「経済的な不安に陥る」「仕事をしていない罪悪感を抱く」などはデメリット
- うつ病で退職するのに後悔しないためには「診断書をもらう」「受給できる手当の確認」が大事
- うつ病で退職する際は「退職代行の利用」が負担がなくておすすめ
Table of Contents
うつ病で退職して良かった?後悔している?体験者のリアルな声
「うつ病になって退職を検討しているけど、辞めて後悔するのが怖い…」
そんな風に考えて、なかなか行動を起こせず苦しんでいる人は少なくないでしょう。
ここでは、実際にうつ病で退職した人のリアルな意見を、以下の項目別に紹介していきます。
- うつ病で退職して良かったという意見
- うつ病で退職して後悔しているという意見
- しっかりと手順を踏んで辞めた人は概ね満足している
体験者のリアルな声を知ることによって、「今後どうすべきか」その答えが見えてくるでしょう。
では、それぞれ順に紹介していきますね!
うつ病で退職して良かったという意見
ではまず、うつ病で退職して良かったと感じている人の意見をいくつか紹介していきます。
「10数年間、会社では当たり前のように様々なことに耐え続けて、結果的にうつ病になってしまった。
復帰することを前提に休職したけど、あの職場環境ではもう働けないと思って退職を決意。
休職して本当に良かったと思っている。」
「会社員時代は、出勤前になると吐きそうになるくらい辛かった。
今はそんな気持ちになることがなくなったから、心底辞めて良かったと感じてる。
日本には仕事を辞めたいと思っていても、なかなか決断ができなくてうつ病になる人が多いと思う。」
「うつ病になって休職した後、復職ではなく退職することを決意した。
会社に対して全く未練はないし、むしろ病状が悪くなる前に退職を選択して正解だったと思ってる。
辞めてからは、以前と比べて精神面の調子がかなり良い。」
参考→https://www.asanagi.co.jp/retire/testimonials-of-people-who-retired-due-to-depression/
うつ病で退職して後悔しているという意見
では次に、うつ病で退職して後悔している人の意見を見ていきましょう。
「うつ病になって会社を辞めるという選択は容易にできるけど、その後社会復帰するのはとても難しいこと。
自分自身、うつ状態の中で退職を決断したことをずっと後悔している。
精神的に元気になってから退職した方がいいと思う。」
「うつ病になってしまうと、精神的に追い詰められて冷静な判断ができない。
退職を決める前に相談できる場に出向くなど、もっとできることはあったなと今は後悔してる。」
「うつ病などを理由に30年働いていた職場を辞めて2年になるけど、毎日後悔している。
金銭面ではなく、仕事を辞めたことによるアイデンティティの喪失が苦しかった。」
参考→https://www.asanagi.co.jp/retire/testimonials-of-people-who-retired-due-to-depression/
しっかりと手順を踏んで辞めた人は概ね満足している
うつ病で退職した人の体験談を見ると、しっかりと手順を踏んでから辞めた人は満足していることが分かります。
「うつ病になる→復職に向けて休職→退職を決意」
このように、一度休職したことによって精神面が安定し、冷静な気持ちで退職を決断できたことがポイントなのでしょう。
いったんしっかり休むことが大事だとわかりますね。
反対に退職後に後悔した人は、以下のような思いを持っているのが特徴的です。
「辞める前に第三者に相談すべきだった」
「休職すべきだった」
「うつ状態の中、決断すべきではなかった」
うつ病になると「退職することが正解」としか考えられない状態になり、自分にとって最も良い選択ができないケースがあるのでしょう。
特に周囲に相談できず一人で思い悩んだ場合は、すぐに退職を選んでしまうのかもしれません。
その場合、退職したあと精神的に安定し始めると、「なぜ辞めたのか?」と自分の過去の行いを後悔することが多いのです。
うつ病の状態では、なかなか冷静な判断ができないということがわかります。
うつ病で退職することでのメリットとデメリットは?
うつ病になって仕事を辞めたら、誰もが精神的に穏やかな毎日を取り戻せるとは限りません。
退職を決意することには、良い面・悪い面の両方があるのです。
ここでは、うつ病で退職することのメリットとデメリットについて、以下の項目別にまとめてみました。
- メリット①心身に致命傷を負うのを避けられる
- メリット②ストレスの元からすぐに離れられる
- メリット③治療に集中できる
- デメリット①経済的な不安に陥る
- デメリット②仕事をしていない罪悪感を抱く
- デメリット③再就職の必要がある
では、上記についてそれぞれ順に解説していきます。
仕事を辞めるかどうか悩んでいる人は、ぜひチェックしてみてくださいね!
メリット①心身に致命傷を負うのを避けられる
うつ病が悪化すると、精神面だけでなく体調面にも影響が現れるため、そんな状況で仕事を続けるのはとても辛く苦しいものです。
退職を選択することで、心身に致命傷を負うのを避けられることは大きなメリットと言えます。
うつ病になると、ただ単に「仕事が辛い」と感じるだけではありません。
プライベートにおいても、以下のような苦しい状態に陥ってしまいます。
- これまで好きだったものに興味が持てなくなる
- 今まで熱中していた趣味も楽しめず、生きがいを見い出せない
- テレビや映画も見る気になれない
- 休日でも精神的にリラックスできず、全く疲れがとれない
- 人に会う気になれない
- 食欲がなくなる
など、自分の意思ではどうにもできない状態になるのです。
また、これらの症状は「今は辛いけど耐え続ければいつかは良くなる」というものではありません。
うつ病は自然治癒するものではないので、治療を受けてしっかりと休息をとることが必要不可欠なのです。
退職して心身共に休めることによって、最悪の状況を回避することができます。
通院する場合も、会社に休む連絡を入れる必要がないので気が楽でしょう。
メリット②ストレスの元からすぐに離れられる
仕事を続ける中で感じる様々なストレスは、うつ病を悪化させる大きな原因となるでしょう。
退職することによってストレスの元からすぐに離れることができ、精神状態が安定する方向に導けるのはメリットの1つです。
ストレスの原因となる職場内の出来事としては、主に以下のことが挙げられます。
- 上司からのパワハラやセクハラ
- 人間関係が上手くいっていない
- 取引先からの過度な要求
- 処理しきれないほどの仕事量
- 仕事に対する責任感が強すぎたり、強いプレッシャーを感じている
その他にも、人によって「辛い」と感じることは様々存在するでしょう。
「これくらい我慢しなきゃいけない」「いつかは環境が良くなるかもしれない」
そんな風に考えて我慢し続けると、自分でも知らないうちに症状が悪くなってしまう危険性もあります。
ストレスの原因から逃げようとするのは、ダメなことではありません。
むしろ退職することで自分自身を救い出してあげられるので、その選択は正しいと言えます。
メリット③治療に集中できる
退職することによって自ずと自分自身と向き合う時間がとれるため、うつ病から抜け出すための治療にも集中できます。
仕事をしつつうつ状態からの回復を目指すのは、非常に難しいことでしょう。
- 日々忙しすぎてストレスから解放されない
- 休みがほとんどない
このような状態では、精神的に休まらないのはもちろん、自分の時間を確保するのも困難です。
ただただ闇雲に日々を過ごしているだけで、気づいたらうつ病が改善される…なんてことはないでしょう。
仕事を辞めると、当然24時間が全て「自分のために使える時間」になります。
辛い状態の時は、自分のためだけにたっぷり時間を使うことが重要です。
治療に専念して精神面・体調が安定したら、今後のことも前向きに考えられるようになるでしょう。
うつ病のときに退職するのは、前向きな第一歩なのです。
デメリット①経済的な不安に陥る
うつ病になって退職したあと、経済的な不安を感じてしまう人は少なくありません。
精神的に不安定な状況を抜け出すために仕事を辞めたのに、新たな心配事を抱えてしまうのは大きなデメリットと言えます。
「すぐに仕事が見つからなくて、家賃が払えなくなったらどうしよう…」
「貯金が底をつきてしまったら困る…」
など、先のことを考えると不安に陥ってしまい、退職したこと自体間違いだったのではないかとまで考えてしまうケースは多いです。
しかしお金に関する解決策はあるので、しっかりと知識を持っておけば心配になることはありません。
デメリット②仕事をしていない罪悪感を抱く
うつ病で退職してスッキリするどころか、仕事をしていないことに罪悪感を抱いてしまう人もいるでしょう。
- 今まで当然のように毎日仕事していたため、休んでいることが「悪」だと感じてしまう
- 「みんな毎日出勤して頑張っているのに、自分は何もしていない」と、自分自身を責める
このように、これまでの習慣が一気に変わったことや周りと比較することが、罪悪感を感じる大きな要因です。
辛い状況の中ずっと頑張ってきたからこそ、そんな気持ちになってしまうのでしょう。
しかし辞めずに頑張り続けていたとしたら、精神面・体調面がもっとボロボロになっていたかもしれないと思うと怖いですよね。
「今は休むべき」と、自分自身に言い聞かせることが重要です。
がむしゃらに頑張っていた頃の自分や、周りと比較する必要はありません。
デメリット③再就職の必要がある
うつ病で退職する際のポイントは?後悔しない辞め方のコツ!
うつ病で退職したあとに「やっぱり辞めるべきじゃなかった」と思っても、過去は変えることができません。
そこで、ここでは後悔しない辞め方のコツを紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 必ず心療内科で診断書をもらう
- 傷病手当など受け取れるお金について確認する
- トラブルになりそうな場合は退職代行の利用も視野に
上記3つの項目について、それぞれ順に詳しく見ていきましょう!
必ず心療内科で診断書をもらう
うつ病で退職を考えているなら、辞める前に必ず心療内科で診断書をもらいましょう。
診断書をもらい会社に提出すると、多くの場合「退職する」もしくは「休職する」どちらかを選ぶことができます。
すぐに退職するとあとで後悔する可能性がありますが、休職を選択することで以下のようなメリットが発生しますよ。
- 休職中に精神面が安定してから、冷静に「辞める」「辞めない」の判断ができる
- すぐに退職した場合経済的不安を抱える場合があるが、休職制度を利用することで回避できる
- 治癒のあと、新たな就職活動が不要になる
- 休職可能な期間ギリギリまでゆっくり休んでから退職すると、気持ちがリフレッシュしてすぐ転職活動など行動を起こせる
このように、休職には様々な利点があるのです。
ただ、休職中に精神面が回復に向かったとしても、復職を選択する人はほとんどいません。
また、復職すると症状が再び悪化する可能性が高いとも言われています。
ただ配置換えなので、以前よりも労働環境が改善されていることも期待できます。
元の職場で快適に仕事ができるのなら、再就職活動などが不要になり、経済的な不安も解消される点はメリットといえるでしょう。
休職を「ゆっくり休む期間」「次のステップに進むための期間」と捉えて、制度を利用することは悪いことではありません。
更に、診断書を提出すると会社に即日退社を認めてもらうこともできます。
「1日でも早く辞めたい」「もう耐えられない」そのように追い込まれた状態の場合、医師の診断書があればその日のうちに退職可能です。
傷病手当など受け取れるお金について確認する
「うつ病で退職したいけど、経済的な不安がある……」というのは多くの人が抱える不安ですよね。
特に家族を養っている人は、経済的に困るのが自分だけではないので不安も大きくなるでしょう。
経済的な不安をを解消するためには、退職後受け取れるお金について事前に確認しておくことが重要です。
具体的には、「傷病手当」「失業保険」これら2つの手当てを受給できます。
<傷病手当>
- 病気や怪我で休職中に支給される手当
- 受給期間…最長1年6ヶ月
- 金額…平均月収の3分の1(休職前の1年分から算出)
<失業保険>
- 退職後に受給できる失業手当
- 「会社都合」「自己都合」どちらの場合も受けられる
傷病手当に関しては、会社から休職手当が支給されている場合には受給することができません。
ただし「会社から休職手当が十分に支払われていない」「そもそも休職手当がない」そういったケースであれば、もらうことが可能です。
また休職期間中だけでなく、療養を継続していて次の仕事を始められない場合には退職後ももらえます。
ちなみに、傷病手当と失業保険は同時に受け取ることができません。
失業保険に関しては仕事を辞めてから1年以内に申請する必要があるので、その期間内に病状が回復したら手続きを行いましょう。
トラブルになりそうな場合は退職代行の利用も視野に
「うつ病で仕事をすぐにでも辞めたいけど、退職を申し出たらトラブルが起こりそう…」「上司にパワハラを受けているので、辞めると言いにくい」という場合もありますよね。
そもそもうつ病だと人と話すのもつらい病状になるケースもあるため、退職を申し出るのはかなりの負担となるでしょう。
自分から退職を言い出すのは難しいという場合は、退職代行を利用するのも方法の1つですよ。
<退職代行とは?>
- 依頼者の代理人として、会社に退職の意思の伝達や、未払いの給与の交渉などを行ってくれるサービス
- 料金相場…2~5万円
- 運営元…「弁護士事務所」「労働組合」「民間の企業」
退職代行で最もおすすめできる運営元は、弁護士事務所です。
弁護士事務所の場合、給与に関する交渉を徹底して行ってくれることはもちろん、仮に損害賠償請求などがあった場合も対応してくれます。
労働組合や民間の企業が運営元だと、どうしてもできる交渉や対応が限定されてしまいます。
トラブルに最も強いと言えるので、不安がある場合は弁護士事務所を通すのが最も良いでしょう。
中には詐欺まがいの運営を行う悪質な業者も存在するので、十分注意してください。
実際に利用した人の口コミや、業者の実績などをしっかりチェックして、慎重に選ぶことをおすすめします。
あまりにも安すぎる場合は、あとからオプションなど追加料金を取られる恐れもあるので注意しましょう。
<退職代行を利用するメリット>
上司とのトラブルなど直接退職を伝えづらい場合でも、退職代行が退職する意思を伝えてくれます。
うつ病では、上司や同僚に退職を告げるのも大きな負担です。
「辞められると困る」「辞めないで」などと言われると、「悪いことをしている」「申し訳ない」と思ってためらってしまいますよね。
しかし、たとえ引き留められてしまうリスクがあっても、退職代行に頼めば不安や迷いがありません。
「自分で交渉する必要がない」「無理をしなくてすむ」「罪悪感を抱かなくてすむ」のは、退職代行利用の大きなメリットといえるでしょう。
まとめ
今回は、うつ病で退職して良かったのか、うつ病で退職するメリット・デメリットについて解説しました。
記事の内容をまとめたので、ここでもう一度確認しておきましょう。
この記事のまとめ
- 実際にうつ病で退職したケースでは、手順を踏んで辞めた人は大抵満足している。
- うつ病で退職する大きなメリットは、しっかりと休息がとれて心身共に致命傷を負うのを避けられる点
- 退職するとストレスの原因から離れられることや、時間を確保し治療に集中できる点もメリット
- 一方で「経済的な不安に陥る」「仕事をしていない罪悪感を抱く」などはデメリット
- うつ病で退職するのに後悔しないためには「診断書をもらう」「受給できる手当の確認」が大事
- うつ病で退職する際は「退職代行の利用」が負担がなくておすすめ
うつ病で退職して満足している人もいれば、反対に後悔したという人も存在します。
「辞めて良かった」という結果を得るには、手順を踏んで辞めることがとても重要です。
うつ病で会社を辞める際のポイントとして、以下のことを押さえておきましょう。
- 心療内科で診断書をもらって会社に提出する…退職ではなく「休職」を選択できる
- 受け取れる手当について事前に確認する…「傷病手当」「失業保険」について理解しておけば、経済的不安を軽減できる
- 退職代行の利用を検討する…代理人として会社に退職を申し出たり、未払いの給与の交渉、トラブルにも対応してくれるケースもある
何よりも大事なのは、1人で不安を抱え込まず、様々な制度やサービスを利用することだといえます。
うつ病になったときは絶対に無理をせず、「仕事を辞めたい」と少しでも思うなら自分自身の意思に従った方が良いです。
退職後心身共にリラックスするためにも、しっかりと手順を踏んで後悔しない辞め方をしてくださいね!
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